心筋梗塞や脳卒中の主な原因は、生活習慣(高血圧、糖尿病、
脂質異常症)であります。
3つの生活習慣(高血圧、糖尿病、脂質異常症)は、
健診でわかります。
健診を受けると、検査結果が送られてきますが、それぞれの
病気が疑われる場合は、その旨が記載されています。
一番問題なのは病気の疑いがあるにも拘わらず、医療機関に行か
ない人が多いことが問題であります。
再検査や治療をしないで放置していれば、血管のサビつきが進行
してしまったり、血流の流れが悪くなっために血液がドロドロに
なったりして心筋梗塞や脳卒中を起こす危険性が高くなります。
検査結果を送られてきても検査数値の意味がわからないと心筋
梗塞や脳卒中の予防できません。
すべての数値の意味を理解する必要はありません。
健診でいろいろな数値が羅列されていますが、心筋梗塞や脳卒中
の予防のために気を付けてほしいのは、血圧、血糖、脂質の3つ
の項目ですが、血圧は2つ、血糖値も2つ、脂質は3つの数値が
かかわっています。
血圧には上の血圧(収縮期血圧)と下の血圧(拡張期血圧)、
血糖は空腹時血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)、ヘモグロビン
A1c(過去1~2カ月の平均的な血糖値の状態を見る指標)、
脂質はLDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪が
あります。
◆血液がドロドロだと血栓ができやすい血管サビと直接かかわって
いるのが脂質異常症。
LDLコレステロールが増えすぎて酸化すると、血管壁に入り込
んで動脈硬化が進みます。
一方、HDLコレステロールは血管壁に入り込んだLDLコレス
テロールを回収する働きがあります。
こうした働きの違いから、LDL悪玉コレステロール、HDLは
善玉コレステロールと呼ばれています。
中性脂肪も血液中の脂質の1つで、増えすぎると善玉コレステロ
ールを減らします。
血糖値とヘモグロビンA1cでわかるのが糖尿病。
血液が糖でドロドロになるため、血栓(血のかたまり)ができやすく
なり、心筋梗塞や脳卒中の危険性も高まります。
糖尿病になると、悪玉コレステロールや血圧も高くなることが多いで
すが、こうした人は、血管のサビがより早く進みます。
また、糖尿病はさまざまな合併症を引き起こします。
網膜や腎臓の血管がボロボロになって起こる網膜症や腎症がよく
知られています。
こうした合併症が原因で、失明したり、人工透析が必要になる
患者も増えているようです。
◆体重が増えて、血圧、血糖、脂質に項目が異常値なら要注意!
年を取ると高血圧、脂質異常症、糖尿病等は、肥満が非常に
気になります。ですので食事のとり方や内容をよく考える
ようになりました。
よく言われていますが、
長生きする体型は、「小太り」という統計ありますが、中年世代
から多少の肥満になります。あまり太らないようにしましょう。
特に、健康診断の項目に異常ある人、生活習慣病(高血圧、糖尿病、
脂質、異常症)と指摘された人は、痩せるように心がけしましょう。
中高年世代、とくに男性はお腹まわりが太っているタイプが多く
みられますが、これは内臓のまわりにつく脂肪が増えることで起
こる内臓脂肪型肥満です。
内臓脂肪型の肥満が引き金になり、高血圧、脂肪異常症、糖尿病
などの生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症)を起こすのが、
メタボリック・シンドロームですが、その判定基準の1つに腹囲
があります。
自分は、少し肥満ぎみです。(笑)
◆過剰な内臓脂肪も血管をサビつかせる!
内臓脂肪は、肥満の原因になるだけでなく、脂肪細胞からさま
ざまなホルモンが分泌されることがわかってきたそうです。
最近、日本で発見したアディボネクチンがあります。
アディボネクチンは、
①血管拡張作用により血圧を下げる効果
②インスリンの働きを改善する効果
③体内での脂質の利用を活発にして中性脂肪を減らす効果
等があることがわかっています。
内臓脂肪型肥満は、アディボネクチンの量を減らすので生活習
慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症)になりやすいです。
また、血液をかたまりやすくして、血栓ができやすくなる悪玉ホル
モンもあります。
血栓が脳や心臓の血管を塞いでしまえば、命にかかわります。
こうしたことから、内臓脂肪が多く、血圧、血糖、脂質の数値が
高い人は、痩せた方が良いです。
【まとめ】
①心筋梗塞や脳卒中の主な原因は、生活習慣(高血圧、糖尿病、
脂質異常症)があります。
残り3つの生活習慣(高血圧、糖尿病、脂質異常症)は、健診
でわかります。
②検査結果を送られてきた検査数値のすべての数値の意味を理解
する必要はありません。
健診でいろいろな数値が羅列されていますが、心筋梗塞や脳卒
中の予防のために気を付けてほしいのは、血圧、血糖、脂質の
3つの項目です。
③高血圧、脂質異常症、糖尿病等は、肥満と関わりがありますが、
太っていても数値が上がらない人もいます。
理由としては、先祖から受け継がれたそれぞれの家系に適した
体型があると考えられます。
また、両親が太っていて長生きしなかった、という人が太って
いるのであれば、やせた方が良いです。
逆に両親がやせていて長生きしなかった人は、食事のとり方や
内容に問題がないか考えてみてください。
④健康診断の項目に異常ある人、生活習慣病(高血圧、糖尿病、
脂質異常症)と指摘された人が、痩せるように心がけしましょう。