認知症や心筋梗塞は血管の老化が原因!

血管
今回は、血管の老化を防ぐごとで血管が詰まったり、切れたり
しないことについて説明いたします。

動脈硬化の状態になると、血管が高くなります。
血圧が高くなると、心不全、脳梗塞や腎硬化症など、体のあちこち
にさまざまな弊害が起こりやすくなります。
そして、さらに動脈硬化が進み、あるラインを超えて血管の耐久性が
限界に達するとどうなるか?
それは、血管が詰まったり、切れたりするのです。
そして、寝たきりや半身不随をまねたり、死に至ったりするのです。

◆ある日、突然、血管が切れる!

動脈硬化によって血管が切れれば、当然、出血します。
そのいちばんわかりやすい例が、「大動脈瘤破裂(だいどうみゃく
りゅうはれつ)」であります。
この病気は、数年前に亡くなった俳優の藤田まことさんや作家の
司馬遼太郎さんがこの病気にかかり、亡くなっています。
これは、胸やおなかのあたりの大動脈の老化が進み、血管の壁が
大きくふくらんで、大きなコブのようになり、最後にそこが耐え
きれなくなって破裂して、出血してしまうのです。
大動脈瘤は、少しずつ大きくなっていくため、はじめのうちはほと
んど自覚症状がありません。

それがある日突然、破裂して大量に出血し、胸部や腹部に激しい痛み
をともなう発作を引き起こし、かなりの確率で死に至りるのです。

もうひとつは、「脳出血」です。
脳には非常に細い血管があります。
脳出血の原因は、その細い血管に、顕微鏡で見なければわからないくらい
小さな瘤ができることで、ある日突然、そこが破れて出血します。
これも、非常に死亡率の高い病気です。

◆動脈が詰まると認知症や心筋梗塞に!

血管に瘤ができても切れないケースもあります。
その代わりに詰まってしまいます。
血管が詰まれば、その先の組織や細胞が死んでしまいます。
この状態が「梗塞」で、太い血管が詰まれば大きな梗塞を起こし、細い血管
が詰まれば小さな梗塞を起こします。
ほとんどの場合、詰まるのは細い細動脈で、これが日本人に非常に多い「ラクナ
梗塞」。
いわゆる、小さな脳梗塞です。

小さな脳梗塞がひとつだけならたいした影響はないのですが、たくさん起これば
話は別であります。
あちこちに梗塞ができる「多発生脳梗塞」になると、「脳血管性認知症」や、
マヒといった症状が出てきます。
脳血管性認知症になると、歩く、飲み込む、話すことなどがうまくできなくなる
運動障害や、元気がない抑うつ状態、場にそぐわない泣き笑いなどの感情表現をする
感情障害がみられるようになります。

これがアルツハイマー病と似たような症状ですが、アルツハイマー病は脳の細胞の病気
であり、血管の状態が悪い人はアルツハイマー病になりやすく、血管が健康な人はアルツ
ハイマー病になりにくいというデータがあります。
つまり、血管が健康でなければ、アツルハイマー病になるリスクが高まるといえるわけです。

心臓の冠動脈が詰まって起こるのが「心筋梗塞」。
血管が途絶えて心臓の筋肉が壊死して、「焼け火ばしを心臓に差し込まれたよう」「思い
切ったり胸を握られたよう」などと表現されるほど、激しい痛みにおそわれます。
この激しい痛みは30分も続き、呼吸困難や意識障害、吐き気、冷や汗などの症状がでます。
心筋梗塞は急性のことが多く、死亡率が高い血管病であるわけです。
また、「狭心症」は心筋梗塞の前段階です。
私も以前、狭心症になり手術しました。
この話が、次回書いて行きたいと思います。

◆足にできた血栓が肺動脈を詰まらせる!

以上の「大動脈瘤破裂」「脳出血」「脳梗塞」「心筋梗塞」は、動脈が詰まったり切れ
たりする血管病であります。
静脈にできた血栓(血流がよどんでできた血のかたまり)が引き起こす「肺塞栓」という
病気もあります。
肺塞栓は、肺の血のかたまりが詰まってエコノミークラス症候群を引き起こすことで知ら
せています。
この病気では、血栓の9割以上が足の静脈内にでき、それが、血液の流れに乗って移動し、
最終的に肺動脈が詰まります。
息苦しさや胸の痛み、時にはショック状態で失神することもあり、死亡率の高い病気です。
長時間の座りっぱなしの姿勢も血管に大きな負担をかけるのです。
長時間仕事をする人は、1時間おきに簡単な体操をオススメします。

まとめ

血管が詰まれば、その先の組織や細胞が死んでしまいます。
この状態が「梗塞」で、太い血管が詰まれば大きな梗塞を起こし、細い血管
が詰まれば小さな梗塞を起こします。
いわゆる、小さな脳梗塞です。

 そして、あちこちに梗塞ができると、マヒといった症状が出てきます。
さらに、脳血管性認知症になると、歩くことや、飲み込む、話すことなどが
うまくできなくなり、運動障害や、抑うつ状態、または感情障害がみられるよう
になります。

また、血管が老化するとアツルハイマー病になるリスクが高まるといえるわけです。

以上のことから血管病は、とても怖い病気であります。
「大動脈瘤破裂」「脳出血」「脳梗塞」「心筋梗塞」は、他人の病気と思わないで
いつ自身に襲いかかるかわかりません。
しっかりと、血管を老化させないことを認識して自身の健康維持を図るように
してください。
自分で気をつけていないと、いつ病気が訪れるかわかりません。
私は、若いうちは全然病気には縁遠いでしたが、中高年になると体がボロボロに
なってきます。
いかに、健康の知識を得て、自分の体を守るかを体感しました。
ぜひ、自分の体を守ってください。