今回も立ちくらみについての原因と立ちくらみの症状
についてご案内したいと思います。
ここでは、立ちくらみの原因と症状の紹介を書いて
いきます。
立ちくらみは、貧血とは無関係?
立ちくらみは、自律神経の不調がおもな原因であります。
また、貧血とはまったく無関係であります。
一般に「貧血」とは、赤血球が少ないために血液の酸素
運搬能力が低下した状態をいいます。
症状としては動悸や息切れ、めまい、頭痛などが一般で、
それがひどくなると死亡につながることもあります。
貧血の中でも最も多いのが、鉄分の不足によって赤血球
やヘモグロビンが減少する「鉄欠乏性貧血」であります。
毎月、月経のある女性あるいは無理なダイエットや偏食
しがちな人がなりやすい貧血となります。
また、たちくらみは、「起立性低血圧」による一時的な
「脳の虚血」のことであります。
別名で言いますと、「脳貧血」ということであり、貧血と
混同されることが多いです。
立ち上がったときに血圧が下がって頭まで血を送り上げら
れないため、脳に酸素が行き渡らずに、めまいを起こし
たり、倒れたりするのであります。
つまり、血液自体に問題があるわけでもなく、自律神経
の不調が主な原因です。
まったく心配する必要のない立ちくらみとは?
放っておいても大丈夫な立ちくらみの特徴を紹介します。
実際に立ちくらみの多くは、以下の条件にあてはまる
場合であり心配することはないかと思います。
立ちくらみを起こした時
・極度に緊張した状況、暑さ、痛みなど、ストレスの
ある環境にいた
・汗をかいたり吐き気をしたり、このままでは倒れてし
まいそうという感覚があった
・2~3分寝ていれば回復した
このような立ちくらみは、血管迷走神経反射といいます。
基本的には、病院に行って受診する必要はありませんが、
立ちくらみした場合は、すぐに横になったり、安静に
したりして対応を摂ることをオススメ致します。
注意すべき立ちくらみとは?
ここからは、病気の可能性のある立ちくらみについて
お話しします。
<不整脈>
• 狭心症や心筋梗塞など心臓の病気を持っている人
• 不整脈薬などの薬を服用している人
• 息切れや疲労感などの症状がある人
• 姿勢(立っているとき、寝ているとき)に関係なく起こる人
以上の条件に当てはまる場合は、不整脈によるものが多いです。
不整脈は様々な原因で起こるので、すべてが危険というわけで
はありませんが、重大な心疾患やその他の病気が隠れている
場合がありますのでこの場合は、病院へ行って心電図や心エコー
の検査をする必要があると思います。
<消化性潰瘍>
• 胃潰瘍、肝硬変などの既往、ロキソニンなどの服用歴がある人
• 便の色が黒い人
このような条件が見られる場合、消化性潰瘍による消化管出血が
原因となっている可能性があります。
血液検査や消化管内視鏡検査など、病院での精査が必要であります。
<自律神経障害>
• 排尿障害や便秘といった症状や、寝ている状態から起き上がる
ときに立ちくらみを起こす人
• 糖尿病があり、足の感覚が鈍くなったりしびれたりする人
• 視力低下やしびれなどの症状が出現し、1~2週間で良くなるが、
また悪くなったり、その後良くなったり悪くなったりすることを
繰り返す人(多発性硬化症)
• じっとしているときに手足が震えたり、歩こうとすると足がすくん
だり、動作が遅くなったりする(パーキンソン病)
以上の病気はすべて自律神経の障害によるものです。
自律神経に障害があると、血圧の調節がうまくできなくなるため、
特に寝ている状態から急に起き上がるときに立ちくらみを起こし
やすくなります。
上記のような病気で立ちくらみが引き起こされている場合、病気の
治療が必要であります。
<一過性脳虚血発作>
・高血圧や糖尿病、心疾患などの病気を持っている人
・立ちくらみ以外に一時的に脱力、片麻痺、しびれなどの症状が
現れた人
・一時的に片目が見えなくなり、しばらくするとまた見えるよう
になった人 (一過性脳虚血発作の可能性があります。)
この病気は、脳梗塞の一歩手前の状態であり、脳梗塞へ移行する
危険があります。
上記のような症状が見られた場合は、速やかに病院にいった方が
よいです。
特に、一過性の視力低下は特徴的な症状です。
まとめ
今回は、立ちくらみの原因と注意すべき立ちくらみの症状について
お話してきました。
実際のところ、圧倒的に多いのは血管迷走神経反射なので、そんな
に神経質になる必要はありません。
しかし、立ちくらみの中には怖い病気が隠れていることもあるので、
上記のいずれかにあてはまる症状がみられた場合は、ためらわずに
病院にいって検査を受診することをオススメいたします。
立ちくらみが頻繁に起きる原因は低血圧や高血圧、そして貧血や自律
神経など様々でありますが、たかが立ちくらみと考えず、原因を特定
して、対策することが大切です。
立ちくらみの原因として上げられるものなものは、貧血や起立性低
血圧ですが、頻繁に立ちくらみが起こり、なおかつ頭痛や吐き気がある
場合には病院で検査をする方が良いでしょう。
立ちくらみには脳の病気が隠れている場合もありますのでぜひ気をつけて
健康維持に努めて頂けたらと思います。