今回は、血管を強くすることで病気を防げることに
ついてご案内したいと思います。
たとえば、ウィルス性肝炎は、肝臓がウィルスに冒されて
病気になります。
心筋梗塞は、心臓の筋肉が炎症を起こして心不全を起こします。
また、弁膜症は、心臓の弁が壊れて、心臓の筋肉に負担がかか
って心臓の筋肉がバテてしまう状態です。
このほかにも、肝臓病、心筋梗塞、脳卒中、腎臓病など、多く
の病名には、肝臓、心臓、脳、腎臓といった臓器の名前がつけ
られています。
従来の病気の概念は、心臓が悪い、脳が悪い、腎臓が悪いと
いうように、それぞれの腎臓が不具合を起こすという考え方だっ
たからです。
しかし、日本では1970年代半ばから、欧米ではそれよりも
20年ほど前から、こうした病気を起こす原因が、かなりの部分
で血液にあると考えられるようになってきました。
血管のなかを流れる血液は、全身の臓器や組織に栄養や酸素を与え、
不要になった老廃物を回収し、排泄(はいせつ)させるという大事
な役割を担っています。
血液の流れを司る(つかさど)っているのが、生きている管である
血管です。
このため、老化や何らかのダメージによって、血管に不具合が生じる
と、血液がスムーズに流れなくなり、詰まったり、狭くなったりします。
詰まったり、狭くなった血管は、当然、機能が低下します。
そして、さらに血液の流れが悪くなるという負のスパイラルに陥り、
その結果、臓器の障害が起こる、つまり、病気を引き起こすという考え
が注目されるようになったのです。
ほとんどの病気の原因は血管の不具合!
時代を少しさかのぼると、赤痢やコレラなどのように、病気の多くは、
細菌によって臓器がダメージを受けて起こるものですあります。
しかし、時代の流れのなかで医学が進歩し、それらの病気の原因が鮮明
され、対処法や治療法が確立されると、細菌やウィルスによる病気に
かかる人は減りました。
そして、人々が長寿になる一方で増えてきたのが、血管の機能低下が
原因で起こる病気。
今や、ほとんどの病気が、血管の不具合、機能低下によって引き起こさ
れると考えられています。
たとえば、心臓の病気については研究している人は、心臓そのもの、
つまり心臓の筋肉について勉強するのがスタンダードだったのです。
しかし、私の知人の先生は心臓そのものよりも、血管に興味を持って
いたため、血管の研究をしていました。
その先生は、イヌやウサギの腸管を取り出して研究していました。
血管には収縮したり拡張したりするホルモンがあります。
どこかを刺激すると、そのホルモンが分泌されることで、血管が収縮
したり、広がったりするわけであります。
では、どこか刺激されればそのホルモンが分泌されるのか?
分泌されたホルモンはどのように刺激するのか?
そういったことを研究するための実験をしていた先生が知人の先生で
あります。
先生は、腸は大動脈からの血管が入っていく臓器であり、イヌやウサギの
腸管を取り出し、大動脈から腸につながっている細動脈をシュシュシュと
削いでいき、細い糸のような血管をたくさん集めてクシュクシュッと丸め
たり、すりつぶしたりして大学を過ごしたようです。
卒業後、アメリカに留学した時に非常に驚いたようです。
当時のアメリカには、血管から細胞を取り出して、その細胞をシャーレの
なかで培養するという、新しい実験の方法論が出ていたのです。
腸管からシュシュシュと削いですりつぶした細胞はもう生きていませんが、
この新しい方法によって、生きた細胞を研究することが可能になったようです。
この手法が確立されたおかげで、はじめて血管のことがよくわかるようになって
いき、とくに、血管の機能についての研究が飛躍的に進歩しました。
そして、血管の機能が解明されていくんつれて、さまざまな病気との関係が考察
されるようになっていったのです。
その先生は、アメリカから帰国後、血管について研究をして血管を強くすることで
いろいろな病気が防げると確信したようです。
今後は、血管に注力し、いろいろ研究を行い、人のために役立つ研究を続けていくと
お話しておりました。
私は、その先生とは、大学時代にお会いしてとても変わった先生だなと思って
いましたら、最近、偶然知人の紹介で会い、いろいろな医療のことについて
聞かせて頂き、結論は血管を強化して病気を防ぐことが必要である。
そのためには、運動、食事、お風呂などに入り、健康維持することが重要であると
おっしゃっていました。
もう少し、健康維持のための詳しい話を聞きたかったのですが、いろいろな方が
彼に話して肝心なことを聞くことができませんでしたが、後日、また会いましょうと
いうことで約束をとりました。
今度、その先生にあった内容については、後日、ご案内したいと思います。
引き続き、血管について書いていきたいと思います。